クロールの息継ぎ

利き手の側に顔を向けて息継ぎをしている人が多いのではないでしょうか。私もそうです。
右側だけに顔を向けて息継ぎをすることにずっと慣れてきました。たまにドリルとしてヘッドアップでクロールを泳ぐことはありますがこれは例外。

先日1時間をかけて泳ぎ続けました。短水路25mプール往復の50メートルを1分弱で泳ぎますので、およそ3000m泳いだ後に今までに感じたことのない違和感を左の首筋に感じました。

首筋の左側から僧帽筋膨隆あたりにかけて痛みが走ります。肩こりとはちょっと違った痛みです。首を左右に振るときに特に痛みが走ります。

泳いだ翌日の朝は首を動かすのが少し怖いほどでした。

しばらくすると痛みは治まりましたが、これはたぶん、クロールで泳ぐときに右側ばかりに顔を上げることが原因に違いないと思いました。

クロールは顔を上げて呼吸をするときに抵抗が発生して推進力にブレーキがかかりるので呼吸の回数は少ない方がよいのと、あわせて、体のバランスをとるためにも息継ぎの方向は左右両方で均等に行った方がよさそうです。

多分右側で呼吸をするときに少しばかり水を左手で抑える癖があるようで、どちらかというと左の大胸筋の方がわずかに大きい気がします。

というわけで、息継ぎの回数を減らす、体のバランスの取れた使い方をする、故障を防ぐという意味で、左右両方で息継ぎをする練習を始めました。

右側だけで息継ぎをする場合は2ストロークごとに顔を上げるところを、3ストロークごとにして左右にあげるように練習を始めました。

初めは左側に顔を上げるタイミングや方向がうまくつかめません。左に顔を上げたのにうまく息を吸えなくて、直後のストロークで右側に顔を上げて慌てて息を吸ったりします。

プルからプッシュを終えたくらいのタイミングで息継ぎの動作を始めるということは分かるのですが、右手の場合は何も意識しなくても自然にできることが反対側ではとても難しい。

リカバリーの左手の手の平あたりに視線を向けてみますがなかなかうまくいきません。右手が早めに深く入ってしまって体のバランスがうまく取れません。

慌てるせいか、ストロークのピッチが速くなって、フォームを確認しながらゆっくりと泳ぐこともなかなかかないません。左手のキャッチも荒っぽくなります。

クロールの初心者が一番難しいところかもしれないなと思いつつ、これは慣れるしかないのだろうと泳ぎ続けています。

息継ぎの動作を上手にできるように導く言葉の表現はなかなか難しいものです。体の使い方を言葉で表現するのは、例えば自転車の乗り方を言葉で表現するのがとても難しくて、でもできてしまえばどうということのないことの一つのようです。

言葉が喚起するイメージは受け取る側にとっても様々でしょうから、それぞれの人に合った表現がうまくできるコーチの熟練は大したものだと改めて思います。

首の痛みは今のところ再発していません。引き続きスムーズな息継ぎができて、バランスの取れた泳ぎ方がきるよう練習を繰り返します。

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